「意識改革」の4ステップ

「意識」は遺伝子さえ変えられる!

 最近、「意識は遺伝子(DNA)さえ変えられる」という筑波大学名誉教授の論文を知る機会を得た。教授によると、遺伝子は決して生まれつきの固定的なものでなく柔軟性があること、心の状態や意識次第で新しい人間性や才能を見出せるというのだ。つまり「意識こそがすべてのすべて」であり、人は「意識」を変えることによって、一生涯、進化できる可能性があると説いておられる。
 この説は、私達にとても朗報であり、「自分の未来は自分で創り出す」ことに即、適用できる。前回から「意識改革」を取り上げているが、「意識」をして「行動」することが「新たな自分を創り出す原動力そのもの」なのだ。

4ステップにトライしてみよう!

 意識改革」については、雇用環境の変化などを踏まえ、民間企業等でも盛んに話題になるが、実際にはそう簡単ではなく、様々なアプローチが提案されている。その中で個人向けの「意識改革」の4ステップを自衛官の立場に置き換えて紹介しよう。

ステップ1:何を変えたいか明確に考えよう

 これまで繰り返し述べてきたように、自衛官の場合、自分が〝夢見る〟定年後の人生のため、今の自分の何を変えればいいのか、を明確にすることであろう。

ステップ2:自分の生活習慣を知ろう

 人にはそれぞれ、長い間に身についた「生活習慣」がある。その「生活習慣」を知ることによって、自分を変えようした時、「生活習慣」のどこを変えるのか、何を失うか、そのための対処はどうするかなどを考えることである。

ステップ3:自分を変えるメリットを考えよう。

 現役自衛官の中には定年後の人生を具体的にイメージアップできない人もいるだろう。だが、今の自分から一歩踏み出すことによって、将来の選択肢が広がることはイメージできるはずだし、そのメリットも浮かび上がってくるだろう。

ステップ4:目的に向かって行動しよう

 あとは「行動」あるのみだ。一念発起、資格やスキルの取得でも、趣味を持つことでも教養を深めることでも何でもいい、新たな一歩を踏み出すことだ。
 「意識」して「行動」することは、簡単でもあり難しいことでもあるとも言われる。難しいのは、難易度が高いからでなく、自分が「決意」し切れないことが原因だ。根気が大事だが、一度、その「決意」がくじけてもまたやり直せばいい。今なら何回でもやり直しができる。数年後、その場になって、「あの時こうしておけばよかった」と後悔するよりよほどいいのである。
 次回は「教養」について取り上げよう。