投資にはリスクがつきものですが、そのリスクを軽減して利益を期待するためには分散、積立、長期投資が基本です。

 まず、分散投資です。競馬の一点買いは、当たると万馬券?と興味をそそられますが、当然当たる確率は低くなります。つまりリスクが大になる。このようなやり方は投資には向きません。一点買いではなく、色々な商品に分散投資してリスクも分散させることが必要です。「たまごは1つのかごに盛るな」という格言があります。落としたときに全ての卵がわれてしまうからです。そうならないように分散しておくことが重要です。分散には、銘柄分散、地域分散、通貨分散、時間分散などがあります。

 次に積立投資です。時間分散と併せて定期的に定額で積立することでリスクを軽減させます。これをドルコスト平均法と言います。例えば、価格が1万円の投資信託に投資する場合を考えてみましょう。価格が2ヶ月目に2万円、3ヶ月目は5千円、4ヶ月目に1万円に戻ったとします。全部の投資額は4万円です。最初に4万円投資すれば、最後の評価額は4万円になり最初と変わりません。ところが毎月1万円ずつ投資すれば、最終評価額は4万5千円になります。これは価格の下がった3ヶ月目に2万口合計で4.5万口買えるからです。また、4ヶ月目も戻らず価格が5千円の場合、最初に4万円投資すれば最終の評価額は半分の2万円です。ところが、毎月1万円の投資では、合計で5.5万口買えて、評価額は2万7千500円と損失を抑えることが出来ます。

 第3に長期投資です。ディトレーダーのように安い時に買って高い時に売ることを追求し短期で利益を得るのは、四六時中投資に向き合う時間もない私たちには大変難しいです。しかし、これまでの数十年にわたる実績を見るに結果として長期投資の方がリスクの振れ幅が小さくなり、安定的な利益を出しています。

 つみたてNISAの良いところは、投資の基本(分散、積立、長期)が制度として組み込まれているところです。積立途中で、株価や投資信託商品の価格が大きく下落してもその分多くの口数(量)が買えると思って、慌てることなく投資を継続することが重要です。