自衛官にとっての「人生100年時代」(7)

「人間としての成長」を目指そう  前回、定年後の「人生計画」をつくろうと呼びかけた。現実は、数年内に定年を迎える隊員達はその必要性を理解しても、部隊の中核となって日々多忙な業務をこなしている若い隊員達は、自分の定年や定年後の人生まで考えている者は少ないことだろう。昨今のような情勢なればなおさらである。「ではどうすべきか」について幅広く考えてみよう。 日々の「意識の持ち方」  そのスタートは、日々の「意識の持ち方」にあることは間違いないだろう。...

自衛官にとっての「人生100年時代」(6)

定年後の「人生計画」を作ろう 取り残されている自衛官!  今回からしばらくの間、「人生100年時代」を睨みながら、現役時代に何を準備すればいいか、という本シリーズの核心に迫ってみようと考える。「人生100年時代」、若年定年の自衛官にとっては、マラソンの「折り返し点」を少し回ったあたりで定年を迎え、その後も長い人生が続くことについては、シリーズ冒頭でも触れた。  表は、一般の就業者と退職後2、3年後の元自衛官の「何歳まで働きたいか」の意識調査を比較したものである。...

自衛官にとっての「人生100年時代」(5)

雇用環境の抜本的変化 「働き方改革」の推進  もう少し雇用環境の変化を整理しておこう。前回省略したが、1918年6月に整備された「働き方改革」関連法も我も国の雇用環境を大きく変えた。  「働き方改革」は、我が国が「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」「育児や介護との両立など、働く方のニーズの多様化」などの状況に直面していることから、就業機会の拡大や意欲・能力を存分に発揮できる環境を作ることを目的としていた。...

自衛官にとっての「人生100年時代」(4)

「生涯現役社会」の実現 人的戦力を確保できるか     前回まで取り上げたように、我が国は、先進国の先頭を走って「少子化」と「高齢化」が同時に進行している。よって、我が国独自の「少子高齢化」対処モデルを作り、早急な対策を講じる必要があると考えるが、自衛隊に対する影響も少なくないだろう。...